言語聴覚士(ST)の資格と仕事・求人について
言語聴覚士はリハビリの専門職であり、理学療法士(PT)作業療法士(OT)と並ぶリハビリ資格です。
言語聴覚士になるにはどのようにしたらいいのか、また、その仕事内容や求人情報はどのようなものがあるのか解説していきます。
言語聴覚士になるためには学校に通う必要がある
言語聴覚士は国家資格であり、受験資格を取得したのちに、国家試験に合格、資格を取得することができます。
この受験資格を取得するためには、学校に通う必要があります。
学校は通信ではやっていないので、通学が基本になります。
昼間制と夜間制がありますので夜間制を選択すると働きながらでも取得することができます(正社員は難しいと言われています)。
また、他のリハビリ職は最短でも3年は学校に通わないといけませんので、そういった面からみても言語聴覚士は受験資格は得やすいといえます。
しかし、卒業をしても国家試験に合格をしなければ言語聴覚士として仕事をすることができません。
また、言語聴覚士の合格率は医療系としては低い70.9パーセントです。これは理学療法士が82パーセント、作業療法士が77.5パーセント(いずれも平成27年)、看護師が90パーセントですので、学校でしっかりと勉強しないと落ちる可能性はあります。
言語聴覚士の仕事内容
言語聴覚士の仕事内容としては、言葉の発音と聞くことのリハビリが中心になります。
障害や病気によって言葉をきちんと発することができない方や、聞くことができない方も多いですので、そういった方の機能回復のサポートをしていきます。
また、嚥下機能についてもリハビリを実施します。近年高齢化が進んでおり、嚥下機能が低下して毎年多くの方が喉詰めなどで死亡をしています。
嚥下機能を強化するのも言語聴覚士の役割のひとつになります。
具体的な仕事内容としては、言葉を発することができない人に対しては、言葉の出し方、声帯の使い方、舌の使い方、口の動かし方のアドバイスを行います。
耳が聞き取りにくい方に対しては、聞こえる音域の判定やそれに対しての補助具を指示したりしています。
嚥下訓練に関しては、CTなどを使って喉が食道を通る様子を観察して、むせる原因を把握したり、噛む力を増強させたりします。また、とろみ剤など必要に応じて使用できるようにアドバイスをしていきます。
さらに、近年増加をしてきている認知症に対しても、言語聴覚士のリハビリは有効だとされており、認知症によって失われていく言葉を取り戻すことによって認知症の症状が治まった、家族の介護疲れが軽減されたなどが報告されています。
言語と聴覚は直接脳に刺激を与えていきますので、認知症の予防にも、症状の緩和にも役立ちますし、その効果は非常に高いと言われています。
言語聴覚士の求人は非常に多い
理学療法士や作業療法士は資格取得者が非常に多く、現在では過多になっていると言われています。
しかし、言語聴覚士は資格取得者が少ない割りに、リハビリを必要としている人が多いですので、言語聴覚士は足りないと言われています。
そのため、求人は非常に多いです。
働く場所としては病院や介護施設、児童施設、障害者施設になります。
最も多いのは病院の求人ですが、最近では介護施設や訪問リハビリなどで言語聴覚士を募集している場合があります。
反対に児童施設などで働く言語聴覚士は少なく、保育士などが代わりの役割を担っていることが多いです。
言語聴覚士は給与も理学療法士などと変わりませんし、今後も需要はさらに伸びてくることが予想されます。
チームケアにも言語聴覚士は必要であり、活躍の場はさらに広がるでしょう。資格を目指している方は是非取得をお勧めします。
介護専門の転職サイトを使ってみよう
言語聴覚士の資格を生かした転職を希望している方は介護専門の転職サイトを利用してみましょう。
ハローワークや一般の求人サイトに比べて、介護求人の数・種類ともに豊富ですし、条件の良い非公開求人をたくさん持っているサービスもあります。
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